<薬害C型肝炎>全国原告団代表、山口美智子さんが自叙伝(毎日新聞)

 薬害C型肝炎訴訟の全国原告団代表、山口美智子さん(53)=福岡市=が、患者運動の先頭に立ち、国を突き動かした活動をまとめた自叙伝「いのちの歌〜薬害肝炎、たたかいの軌跡」(毎日新聞社刊)を出版した。薬害被害者救済法や、すべてのウイルス性肝炎患者を支援する肝炎対策基本法の制定など、国に抜本的な肝炎対策を迫った活動の経緯を、その時々の思いをつづった趣味の短歌を織り交ぜ振り返っている。

 山口さんは87年、次男の出産時に血液製剤フィブリノゲンを投与されC型肝炎に感染。03年4月、全国で初めて実名を公表して提訴した。原告団のまとめ役として福岡から頻繁に上京、国会議員回りを重ね、肝炎対策の重要性をねばり強く訴え続けたことが、国会を動かし、一連の立法措置に結びついた。

 刻々にいのちの時間無くなりて「生命(いのち)返せ」とまた原告(ひとり)逝く

 インターフェロン治療の副作用で落ち込んだ心を外に向けようと、01年ごろから短歌を始めた山口さんが、同じ九州原告が07年に亡くなった際に詠んだ作品だ。「全国に350万人いるとされるすべてのウイルス性肝炎患者の仲間を救いたい」。自らの裁判を終えた後も、走り続けた山口さんの思いがこの歌に込められている。

 山口さんは「国民の命の問題が政治に翻弄(ほんろう)される現実を多くの人に知ってもらい、今後の患者運動に役立ててほしい」と話している。

 231ページ、1680円(税込み)。

【江刺正嘉】

【関連ニュース】
B型肝炎訴訟:36人が追加提訴、原告419人に
薬害C型肝炎:「医薬品基本法」制定を 有識者会議
B型肝炎訴訟:「いつ発症するか不安」 原告400人超えた
薬害C型肝炎:「医薬品基本法」制定を 薬事行政見直し提言−−有識者会議
薬害C型肝炎訴訟:患者1人、和解成立−−県内11人目 /静岡

訪日観光促進で新フレーズ=茶道の千玄室氏を親善大使に−観光庁(時事通信)
児童買春容疑で巡査部長逮捕=14歳中学生にわいせつ行為−福岡県警(時事通信)
<訃報>後藤悟さん81歳=立行司の第28代木村庄之助(毎日新聞)
黄氏、拉致を「反省」 担当相・家族会と懇談(産経新聞)
長崎の「被爆マリア像」初めて米国へ(読売新聞)
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。